HACCP(ハサップ)ってなーに?

query_builder 2024/04/26

1960年代に米国で宇宙食の安全性を確保する為に開発された食品の衛生管理の方式です。
Hazard Analysis Critical Control Point の頭文字からとったもので「危害分析重要管理点」とも訳されています。

食べ物の安全性を確保するには、工程・加工・流通・消費というすべての段階で衛生的に取り扱う事が必要です。

HACCPシステムは、原材料の受け入れから最終製品までの各工程ごとに、微生物による汚染、金属の混入など危害を予測した上で、危害の防止につながる重要工程を継続的に監視・記録する工程管理の手法です。


勘や経験に頼る部分が多かった従来の衛生管理方法とは異なり、あらゆる角度から食品の安全性について危害等を予測し、それぞれの製造工程ごとに、危害原因物質とその発生要因、危害の頻度や発生した時の影響力の大きさ等を考慮しています。

従来の抜き取り方式に比べて、より安全性が高く、国際基準として多くの国で義務化が進められています。

これまで海外に比べて日本はHACCPへの対応で後れを取っており、輸出先からHACCP(ハサップ)対応を求められるケースも増加していました。
国内の食の安全を確保するという観点でもHACCPへの対応は重要課題となっていました。

そこで、日本では2018年に食品衛生法が改定、2020年からHACCP務化の法令を施行することで、衛生管理の徹底において国内の事業者の足並みを揃えることとなりました。
現在日本でも多くの食品工場でHACCP認証されています。


「参考文献」「トコトンやさしい冷凍空調技術の本」

公益社団法人 日本冷凍空調学会著書